ロナウジーニョ実兄・アシスの来日に密着 日本サッカー界に苦言も

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03
07月
2015

来日したアシス
(写真:来日時のアシス)

6月24日の夕刻、ロナウジーニョの実の兄である、アシスが来日した。引退したブラジルサッカー選手らしく、現役時代から少し様が変わっており、一回り体が大きくなっていた。失礼な話にはなるが、それまでのアシスには、少し気難しく、なかなか近寄れない存在というイメージを持っていた。しかし、今回の来日を通じて私は、アシスへの考えが改まった。

 日本にまた来れて本当に嬉しい

18時45分に、関西国際空港の到着ゲートに姿を現したアシスは満面の笑みで私たちのカメラに応えてくれた。今回の来日には、息子のジエゴとワーキングパートナーのマルセロも同行している。

空港内で早速、記者たちの囲み取材に応じたアシス、記者の質問の中心は今回の来日の目的ではなく、ロナウジーニョの動向に関するものが多かったが、決して嫌がることなく、丁寧に質問に答えていった。ロナウジーニョの日本でのプレーの可能性は?との質問には「ロナウジーニョは日本のことがとても好きです。日本でのプレーも十分考えている。そしてこれから、FC大阪のクラブをよく見て考える」と答えた。

また日本のことについての問いには「すばらしい国。本当に大好きな国です。リスペクトする点が多い」と語っていた。

 

寿司、サッポロビール、ススキノ

初日の夜、アシスはFC大阪の会長吉澤正登氏や社長の疋田晴巳氏らと、お寿司を楽しんだ。アシスはお寿司や刺身が大好きで、「お寿司や刺身を食べることができるレストランは世界中にあるが、日本で食べるものは格別だ。コンサドーレ札幌にいた時は、よくススキノに美味しいものを食べに行ったよ」と当時を振り返ってくれた。

食事の際に日本とブラジルのサッカーの違いについて「ブラジルの子どもたちは10歳ぐらいになると、おじいちゃんやおばあちゃん、両親の期待や生活を背負ってプレーするようになる。でも日本の子どもたちはその頃、学校のクラブ活動の一環や、遊びとしてプレーしている。ここは違いのひとつだと思う」と話してくれた。

そして、ドリンクのラストオーダーの際アシスは「サッポロビール」と店員に注文していた。

 

日本の今の環境ではロナウジーニョのような選手を輩出するのは難しい

なぜ日本ではロナウジーニョやネイマールのような選手が出てこないのか。アシスは「日本は規律をしっかりと守って、団体行動ができる、リスペクトに値する国だ。仕事や社会人として見習う点は多い。でもサッカーをする時、その規律が仇になってしまっている。ルールが多すぎて、子どもたちは自由な発想ができなくなってしまっている。ファンタスティックなプレーもルールのひとつとして教えなければいけなくなってしまうんだよ。今の日本ではロナウジーニョみたいなプレーヤーを輩出するのは難しいと思うよ」と話した。

 

Jリーグはかつての姿を失ってしまった。本田や香川もヒデには追いついていない

アシスはJリーグに対しても疑問を持っていた。「Jリーグには、ジーコやドゥンガ、レオナルドといったスーパースターが在籍したが、今はその面影がなく、ブラジル人選手の数が減ってきている。アジアの選手たちが助っ人として、クラブに加入することが多くなってきていることも理由のひとつだと思うが、少し寂しいと思う。もっと観客を魅了できるような選手を在籍させるべきだ」と語った。スーパースターのプレーを見ることが、日本のサッカー界の発展につながる。これからの成長へのヒントになると考えているようだった。

日本人もヨーロッパで活躍できる時代になったよねとアシスに聞くと「本田や香川のことかい?」と聞き返された。「日本の中では活躍しているように見えているかもしれない。でもまだまだだよ。ヒデ(中田英寿氏)にも追いついていないね」と話してくれた。

 

【次ページ】日本のサッカー環境、設備を絶賛「すばらしい」

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